
魔性の肉料理「アンガス牛のタルタル」
「トントントン…」
「タタタン、タタタン、タタタン…」
最近、リズミカルな包丁の音が度々アリーのキッチンから聞こえて来ます。
これ、何を作っている音かというと、先月末から始まった新メニューのアンガス牛のタルタルを作っている最中の音。

このメニューが登場してから、ありがたい事に多くの方に召し上がっていただいています。そして驚くほどに大好評で、リピーターも続出するほど。
それも納得。だって、私もこの料理は毎日食べても飽きないくらい大大大好きですもの。
今回のタルタルは、潮風をたっぷり浴び、ミネラル豊富なソルトブッシュという植物(ハーブ)を食べて育ったアンガス牛のシキンボを使用しています。あっさりとしていながらギュギュッと旨味もしっかりと詰まっていて、そのまま食べても美味しいくらい。
これを表面だけグリルして、細かく刻み、数種類のハーブやスパイス、ローストナッツ、コルニッション、エシャロットを加えて包丁でトントントン…と叩いていきます。

とろとろに仕上がったタルタルの上には、卵黄!もう、これは見た目からして非常にけしからん。罪深過ぎます。
この卵黄をトロリと崩して、思い切りお肉と一緒に混ぜちゃってください。
ハーブやスパイスの香り、そしてお肉自身の旨味と濃厚な卵黄が合わさって、口の中が一気に幸せな味でいっぱいになります。そして、カリカリと香ばしいローストナッツや、エシャロット、コルニッションの爽やかな風味もしっかりと感じられます。
添えられたガーリックマヨネーズも、お好みでどうぞ。
余韻まで最高すぎて、私、これを初めて食べた時は手を合わせて拝んでしまいました…。この世に誕生してくれてありがとう、そんな気持ちです。

そのまま召し上がっていただくのはもちろんですが、個人的には自家製パンに挟んで食べるのが一押し!
ぜひ一度、絶品タルタルと、付け合わせのお野菜やガーリックマヨネーズをまとめてガシッとパンに挟んで食べてみてください。
普段から美味しいシェフの自家製パンが、とんでもなく罪深いパンに生まれ変わります。
このお料理に合わせるのは、シュワシュワしたお酒がおすすめ。
中でもおすすめなのがこちら。
・スパークリングワインのクレマン・ド・リムー
・クラフト生ビールのMURAKAMI SEVEN IPA
・ベルギービールのセゾン・デュポン
きめ細やかでドライな泡立ちが特徴のお酒には、ジュワッと溢れる肉汁や、ちょっと癖になるような味付けのタルタルが相性抜群なのです。
「これからタルタルを食べるんだけど、飲み物は何を頼もうかなあ」
と迷った時は、ぜひお試しくださいね。
まだまだ暑い日が続きそうですね。
シュワシュワ冷たいお酒と、魔性の料理アンガス牛のタルタルを食べて、暑さも吹き飛ぶような幸せいっぱいなディナータイムとなりますように。