アリーのアッシェ・パルマンティエ、誕生秘話。

「このお店で、アッシェ・パルマンティエはメニューにありますか?」

とある学生さんに聞かれたのが、去年の夏のこと。アリーがオープンしたばかりの時期でした。
当時はアッシェ・パルマンティエはアリーのメニューでは登場しておらず、どうしてそんな質問が来たのだろうと疑問に思い聞いてみたところ、私のこのツイートを見てくれたんだそう。

これ、アリーのレセプションパーティーの日のツイートです。この日の賄いがアッシェ・パルマンティエで、私自身久々にこれを食べられるのがあまりにも嬉しくて、ついついツイートしてしまったのです。

アッシェ・パルマンティエとは…
フランスの郷土料理。「アッシェ」は「細かく刻む」という意味。細かくミンチしたお肉とジャガイモを使用してオーブンで焼き上げたお料理のことです。


その学生さんは、フランスで食べたアッシェ・パルマンティエがとても美味しかったので、東京で食べられる場所が無いのか探していたところ、私のこのツイートに行き着いたそうです。(まさか、そういった経緯でアリーを見つけてくれるとは思っていなかったので、ビックリしました!)

「私、どうしてもアッシェ・パルマンティエが食べたいんです」

そんなこと言われてしまったら、シェフも頑張らずにはいられない!早速、数ヶ月後にはメニューに登場させたのです。もちろんご本人にも召し上がっていただきましたし、他に召し上がっていただいた多くの方にもご好評いただきました!


そして、それから早1年。
すっかり肌寒く、温かい料理が恋しい季節になり、再び彼女に言われたのです。

「今年もアッシェ・パルマンティエは登場しますか?」

そんなわけで、今年も登場しました。罪深くグレードアップして、再登場です!

「仔羊のアッシェ・パルマンティエ」

以前までは牛ミンチを使用していたのですが、今回は仔羊を使用しています。これがまた美味しくて美味しくて…。
臭みが少なく、噛むたびにジュワ、ジュワ、と絶妙に感じられる仔羊の野性味と、トロトロにとろけて滑らかなマッシュポテトの相性が抜群。

私、今回のアッシェ・パルマンティエを食べた瞬間、美味しすぎて思わず「はははっ」って笑ってしまいました。いや、これ、美味しすぎるでしょ。反則です。

熱々のアッシェ・パルマンティエは、ほっこりと心まで温めてくれそうな味わい。ハフハフしながら食べつつ、ビールをグイグイと飲みたくなっちゃいます。

今年もリクエストしてくれてありがとうございます…!お陰で今年もこんなに美味しいアッシェ・パルマンティエに出会えました。

肝心のリクエストした本人も、誰よりも早く食べに来てくれました。

私も愛して止まないアッシェ・パルマンティエ。今回の仔羊バージョンはあまりにも美味しすぎるので、全人類に食べていただきたいです。
ぜひ、この秋冬の内にご賞味あれ!