アリーのアップルパイは、素朴で優しい味。

とある日の営業終わりの夜のこと。仕込みをしているキッチンからとても良い香りが…。
その香りに誘われるようにフラフラとキッチンに入っていってみると、シェフがリンゴをグツグツとキャラメリゼしていました。

おお!りんごが綺麗なきつね色に仕上がっている!

「これ、何になるの?」

と聞いたところ、「アップルパイだよ」と答えるシェフ。
アップルパイ!今までありそうでアリーには無かったメニューです。アップルパイといえば、こういった形の物を想像しますよね?

これは、初夏に登場したチェリーパイ。
これも美味しかったなあ。

しかし、今回登場したアップルパイは、想像していたアップルパイとは全く違った形でした。実際に注文した方も、そのアップルパイが届くと「これがアップルパイ…?」と不思議そうな顔をしていました。

実はこのアップルパイ、パートフィロという薄いパイ生地に包んで焼いたものなのです。
薄い分、口当たりはザクザクっと軽やか。ベタっとした甘さも一切無く、バターの香りがほんのり広がります。中のリンゴも蕩けるような味わいなのですが、シャキシャキとした食感も程よく残っていて、リンゴ本来の食感であったり酸味も感じられます。

こちら、ご注文をいただいてからリンゴを生地で包んでオーブンで焼くので、皆様の元に届く頃には熱々!ザクザクっと切って、この熱々のアップルパイと添えられたバニラアイスを一緒に食べたら、瞬く間に幸せな気持ちでいっぱいになれてしまう、至福の味。

「これがアップルパイ…?」と頭の上にクエスチョンマークを浮かべていた方も、「このアップルパイは美味しすぎる!」と大喜び。

ガツンとシナモンが効いていたり、しっかりと甘かったりするのでは無く、とても素朴で優しい味。
想像していたアップルパイとは見た目も味わいも全く違いましたが、アリーではお食事を楽しんだ後にこのデザートを食べるんだもの。これくらい軽く、優しく、素朴なものがちょうど良い。

このアップルパイ、カフェと一緒に楽しむのはもちろんですが、アリーオリジナルのヴァン・ショーと味わってもいいかもしれませんね。

アリーの今年の営業は、残すところあと一週間となりました。
ありがたい事に、この一週間はご予約も多数いただいております。2020年、最後まで大好きな皆様と過ごせる幸せを胸に、頑張っていきます!

どうぞ、よろしくお願いします!