茶碗蒸し?いいえ、デザートです。

こんにちは!
外もあたたかくなって来て、最近鼻のムズムズと目の痒みが止まりません。
(私は花粉症ではない…と、呪文のように毎日唱えています。)

ディナータイムは春らしいメニューも増えて来ました。
それに合わせてデザートも何か新しいことをしたいね!と話していたところ、今月は牛乳をたくさん仕入れる機会があったので、これを新作デザートに変身させました。

それが、こちら。
ブラン・マンジェ!

こちらのブラン・マンジェは、ムースのようにとろけるような食感が特徴。
お腹いっぱい食べた後でもスイスイと食べれてしまうような、危険なデザートでした。

こちらは私たちが予想していた以上に大人気で、あっという間に品切れに。
味はもちろんですが、「見た目もかわいい!」とたくさんの方に言っていただきました!

初めて召し上がる方は、最初はこの見た目にびっくり。
みんな口を揃えて言います。

「え?茶碗蒸し?」

そうなのです。
実は、茶碗蒸しの器を使用していたのです!

今回新しいデザートを作るにあたって実際に器を探しに行ったところ、目につくのは無難なココット皿ばかり。

「うーん、いいんだけど、なんか無難すぎる。もっとアリーらしいものは無いかな?」

と、何となく和食器を見ていたらコロンと可愛らしいフォルムの茶碗蒸しの器に一目惚れ!
でも「これ和食器じゃん!ダメだよ!」って言われてしまうのでは無いかと内心ちょっとドキドキしつつ、ひとつ手に取って

「ねえ…これ…」

とシェフに見せたところ、即採用!やったー!
こんな経緯があり、茶碗蒸し器でデザートを作り始めたのです。


現在は、この器を使って杏仁豆腐エキゾチックをご用意しています。

1990年代のフランスでは、コリアンダーやアニスなど、中華の食材を使用した“エキゾチック”と呼ばれるフランス料理が流行したのだとか。
この時代の料理にちなんで作っているのが、今回の杏仁豆腐エキゾチック。

通常の杏仁豆腐は杏仁(アンズの核)を細かく砕いた杏仁霜を使用する事が多いのですが、こちらはアンズの種を原料に作られたアマレット・リキュールを使用した大人な杏仁豆腐です。

固めるために使用するゼラチンもかなり少量にする事によって、なめらかでモッチリとした食感に仕上がっています!

(見よ。このモッチリ感。)

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この癖になりそうなモッチリとした杏仁豆腐、口に含むとミルクの甘みがこれでもか!というくらい広がります。

上には桂花陳酒(金木犀のお酒)でブレゼしたイチゴを。
これがまた大人な味で、濃厚で大人味の杏仁豆腐と相性抜群!

ブランマンジェもそうですが、この杏仁豆腐もお腹いっぱい食べていてもなぜかスルリと入ってしまいそうです。

これから茶碗蒸しシリーズも色々と挑戦していけたらいいなあ。
「まだ食べていない!」という方はぜひご賞味ください!